遠山正道 / Masamichi Toyama 遠山正道 / Masamichi Toyama

スマイルズ代表取締役社長
三菱商事初の社内ベンチャーとしてSoup Stock Tokyoの 開発・運営を行う。
タイルのアートワークをNY、青山などで個展。
個人的にネクタイブランドgiraffeをサポート。


Born in 1962, Masamichi Toyama established Smiles in 2000, a subsidiary company of Mitsubishi Corporation, to run Soup Stock Tokyo, a well-known chain of soup kitchens. He is known for being a keen businessman, as well as an artist who is most famous for using tiles as basis of his artworks. Art had always been a passion for him, and he strives to combine his skills in business with his talent as an artist.

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味の手帖原稿
2010/8/14 土曜日 23:03:31

  「牛亭と、くの字」

PASS THE BATONのグラフィックスが名誉あるJAGDA賞を取った。嬉しい。デザインしたD BROSの授賞式は今年は札幌で行われ、私もクライアントとして同行した。

デザイナーの植原亮輔氏は札幌出身とあって色々なところを案内してくれた。

食べ物として植原氏が日本一のハンバーグと以前から言ってはばからない「牛亭」のハンバーグをついに食べる機会を得たが、成程言うとおりそれは日本一であった。

なんで日本一などと壮言を吐けるかといえば、それは独特であり大変個性的、比較しやすい他にないものだからだ。日本酒やワイン、ふぐやトリュフたちは静かで微妙な味わいであり絶対的な個性を示しにくいが、牛亭のハンバーグは、今まで出会ったことのない食感なのだ。それは、外はカリカリ、中はもろもろとはかない。フォークで刺さらずすくうような、鶏そぼろかがんもどきでも食べているかの食感である。味はガツっと濃い。ドミグラスが胸にムンとくるようなこともなく、言ってみればソースとケチャップを混ぜたような、皆大好き味に暴力的な黒胡椒。そのハッキリとした容姿、態度が他と比較し一番の称号与えたくなる潔さなのである。んーむ、こう書いていたら、また食べたくなったではないか。あ、サイズは250g以上で。一見大きいが、そのはかなさからフワッと入ってしまう。おススメです。

さて、帰りの飛行機。というか行きもそうなんですが、着陸して、シートベルトのサインが消えるや否や、皆いっせいに立ち上がって荷物を取り、そして通路と座席に立って、そしてしばし皆立ったままになる。あれってどうにかなりませんかね。エコノミーの席は狭く、そこに立つと身体がくの字になって、腰が引けた状態でいると皆貧相な感じ。あれが残念である。あのくの字でも堂々といけるのはブラピ様くらいと思うがブラピ様はエコノミーには乗らず、もともとくの字にはならない。一人堂々と座って、通路が流れ始めたときにやおら立って列に入ると、何か横入りしたような目で見られるのもいやなものだ。

そこで、くの字に至る要因を追求したところ、なんとその原因と、明快なる解決策を私は生み出したのでここで披露してみたい。

先ず原因は、荷物の棚が通路に並行していることである。その結果、流れに支障をきたさぬように、皆あらかじめ通路側に出て自分の荷物を確保しようとするから、結果くの字でまんじりともしない躯体を強いられる。対して解決策は、荷物の棚を通路ではなく席に並行して、夫々の席の上に付けることである。そうすれば、自らの席にいるまま荷物を降ろし、椅子に座って荷物を抱えて待てばよいのである。くの字いらずの素晴らしい発見である!ボーイング社に売り込むべきアイディアだ。

ただし、他人の荷物を頭上の棚に納めるときは他人が半ばまたがるように、その他者のお尻を支えるようにならなくてはいけない弱点はある。まあその尻確保は新種の我慢、或いは危険として楽しんで頂くのが新しい旅の秘訣となろう。

 








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